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印刷用紙の選び方

印刷用紙の名称は、「コート紙110kg」や「上質紙135kg」といったものがありますが、この名称、紙業界に関わりのない人にしてみたら一体何を表しているのかよく分かりませんよね。

このような用紙の名称は、基本的に下記のようなルールで構成されています。

「コート紙110kg」の場合は、光沢がある質感をもった「コート」という紙質で、厚みが「110kg」の用紙。

「kg」「紙を1,000枚重ねた時の重さ”で表す厚さの単位」で、数値が大きいほど紙は厚くなり価格も高くなります。

 

どうして「厚さ」なのに「1,000枚重ねた時の重さ」で表すのかというと、もともと製紙メーカーと印刷会社が、印刷用紙を“重さ”単位で量って取引きをしていたからです。

原紙の売買は、一度の取引で数十万~数百万枚にも及び、一枚一枚、数えていると効率が悪いため、「1000枚の重さ」単位での取引となり、それがそのまま「厚み」の単位としても用いられるようになったようです。

また、一般的に印刷用紙は「上質紙」「特殊紙」「コート紙」「マットコート紙」とよばれる4種類の紙がほとんどの割合を占めています。

以下に、それぞれの紙質の特徴を簡単にご紹介します。

 

印刷用紙の特徴

コート紙

表面に塗料を塗布してコーティング加工してあり、ツルツルとしていて光沢のある印刷用紙。

マットコート紙

コート紙と同様コーティングされていて、手触りは、少ししっとりとしています。

コート紙よりも用紙表面の光沢が抑えられていて、上品で落ち着いた印象を与えます。

上質紙

化学パルプ100%で作られた印刷用紙です。

表面にコーティング加工がされていないため、光沢やツヤが少なく、筆記性や可読性に優れています。

特殊紙

紙自体に着色や模様などの、特殊な加工を施した用紙。

レザーのような見た目の“レザック66”や、200色もの種類豊富な色数の“TANT”など、製紙メーカーがそれぞれ独自に開発している用紙です。

 

 

では、それぞれどのようなシーンで使われているのでしょうか?

一般的な使用例と合わせ、業種別のオススメ使用例を挙げてみましたので、チラシやフライヤーの用紙選びに悩んでいる方はチェックしてみてください!

 

印刷用紙の使い方

それでは、4種類の用紙の一般的な使用例を順番に紹介していきます!

 

1.コート紙は低コストで発色がいいので大量印刷におすすめ!

コート紙は、家電量販店やスーパーの折込チラシや、週刊誌(週刊少年ジャンプ、ヤングマガジン、女性セブンなど)の表紙によく使われている用紙です。

 

※コート紙のページは上の画像をクリック

 

カラー写真やイラストの発色が良いので、飲食店などの”食べ物”が主役になるチラシにも向いてます。

 

 

ただし、デメリットもあります。

薄いコート紙は世の中に一番出回っているため、「用紙」という点では、他の広告チラシと差別化しにくい点があります。

また、エンピツやボールペンなどでの文字の書き込みには向いていません。

そんな「コート紙」は、以下のようなチラシに使うのがオススメです。

コート紙のオススメ使用例

ポスティングチラシ(70kg)・・・出前メニュー(寿司、うどん、宅配ピザなど)、不用品回収など

街頭配布(90kg)・・・割引クーポン(カラオケ店、ラーメン屋)、ポケットティッシュ内の広告

教育機関の広告(110kg)・・・学習塾や幼児教育などキッズ向けの教材広告、アニメキャラクターなどを使ったチラシ

交通広告(135kg)・・・掲示ポスター、構内設置チラシ(遊園地、レジャー施設など)

 

2.マットコート紙は高級感の必要な印刷におすすめ!

マットコート紙は、コート紙に比べて光沢が抑えられており、落ち着いた印象を与えたいダイニングバーやワインショップ、美容室など、少しグレードの高い飲食店が使うのに適した用紙といえます。

 

マットコート紙のページは上の画像をクリック

 

光沢が抑えられている分、文字を長時間読んでいても目が疲れないので、写真と文字が混在しているパンフレットやカタログなどにも適しています。

また、コート紙ほどコーティングが強くないので、ボールペンなどでの書き込みはある程度可能ですが、その分発色が弱くなっています。

なので、マットコート紙のチラシに料理やアニメキャラクターなどが入っていると、デザインによっては少し暗く見えることがあります。

 

 

マットコート紙のオススメ使用例

チラシ(90kg)・・・不動産(新築マンション、リノベーション広告)、飲食(ダイニングカフェ、ワインショップなど)、映画のチラシ

折りパンフレット(110kg)・・・美容(美容室、ネイルサロン、化粧品)、レジャー(旅行案内、観光ホテル)、専門学校のオープンキャンパス案内

カタログ(135kg)・・・工業製品(高級機器)、高級車

その他(180kg / 220kg)・・・ポストカード、カレンダーなど(業種問わず)

 

3.上質紙は筆記目的の用途や、ナチュラル志向の業種のチラシに!

上質紙は冒頭で説明したとおり、繊維(パルプ)の自然な質感を活かした用紙で、表面はコーティングされていません。

そのため、私製はがきやスタンプカードなど、主に書き込みを目的としたものに使うのに適しています。

 

また、紙のザラザラした質感を活かすデザインがマッチしそうな業種であれば、チラシの用紙として使うのも良いでしょう。

 

上質紙のページは上の画像をクリック

 

ただし、コートやマットコート紙に比べて費用は割高になるケースが多く、コーティングがない分、色が沈んで少し暗めの発色に仕上がります。

そのため、手作り感のある雰囲気にして、ほかのチラシと差別化したい時などに上質紙を選ぶと良いでしょう。

 

 

上質紙のオススメ使用例

チラシ(90kg)・・・飲食(カフェ、有機栽培ダイニング)、インテリア(雑貨・アンティーク家具)

カルテ(110kg)・・・病院、スポーツジム

スタイルブック・カタログ(135kg)・・・セレクトブランド、アウトドア系(キャンプ用品や登山)、女性ファッション

カード類(180kg / 220kg)・・・業種問わずスタンプカード、会員証、紹介カードなど

 

4.特殊紙は、ユニークなデザインにしたい時に!

特殊紙は、記念日やイベントで使うフライヤーなど、デザインに深くこだわりたい時などに使います。

例えば、結婚式の招待状や七夕などの飾りつけ用の短冊、アートデザインの画集などです。

特殊紙のページは上の画像をクリック

※写真は「レザック16」という用紙です。

 

特殊紙は様々な製紙メーカーが、いろんな紙を制作しており、数百種類の中からユニークなものや、自分のイメージにあったものを選ぶことができます。

紙の種類によっては、強い印象を残すことができますし、ビジネスにおいては他社のチラシとの差別化に一役買うこともあるでしょう。

 

ただし、他の印刷用紙と比べると、高価なので、予算オーバーで使えなかったり、仕入れに数日かかったりすることがあります。

また、紙によっては専用の印刷機を必要とすることがあり、印刷自体が難しいこともあります。

特殊紙を使いたい場合は、その紙の特性や費用感を調べつつ、まずはプロに相談することをオススメします。

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