水に強い紙、耐水紙とは？特徴・用途・選び方を徹底解説

本日は、屋外使用や長期保存に最適な「耐水紙」について詳しくご紹介します。

「雨に濡れても破れない紙が欲しい」「屋外掲示用の印刷物を長く使いたい」
そんなニーズに応えるのが耐水紙です。

耐水紙とは？

耐水紙とは、水が浸み込みにくい、水濡れに強い、濡れても破れにくいなどの性質を合わせ持ち、「水に強い紙」として認知されている特殊な紙です。

一般的な上質紙やコート紙と異なり、水や湿気の多い環境でも強度を保つように設計されています。

機能紙の中でも代表的な紙で、ポスターやメニュー表、ラベルなどで知らずに目にしているほど馴染みの深い紙といえます。

耐水紙の種類

耐水紙には大きく分けて以下の2種類があります。

合成紙

ポリプロピレンやポリエステルを原料とする、プラスチック系の紙。

完全防水で破れにくいのが特徴です。

耐水加工紙

通常の紙に耐水性のある薬剤やフィルムを施したもの。

印刷しやすく、加工の自由度が高いのが特徴です。

主な用途

耐水紙は、以下のようなシーンで活用されています。

• 屋外掲示物：ポスター、注意喚起や案内の張り紙、神社の紙垂(しで)

• 厨房や水回り：レシピ表、作業指示書、メニュー表

• 商品パッケージ：冷蔵や冷凍商品のラベル、包装紙、紙袋

• 現場用資料：建築現場、災害対応マニュアル、地図（ハザードマップ）

• マリン・アウトドア関連：ゴルフスコア、釣りマップ、キャンプ用品のラベル、スキー場のリフト券

最近では脱プラやSDGsの観点からも、プラスチックの代替として耐水紙は注目を浴びております。

広告業界やアウトドア業界などでは利用されてきましたが、環境保全や環境負荷の削減にも貢献しており、「環境対策」としても様々な業界で見直されております。

耐水紙紹介

ニューユポFGS

ニューユポFGSは、ポリエチレン樹脂を主原料とした合成樹脂で作られた合成紙です。

厚さのバリエーションが豊富で、油性オフセット印刷やUVオフセット印刷、シルク印刷、グラビア印刷に適性を有しています。

合成樹脂を使用しておりますが、鉛筆・油性ペンの筆記適性があります。

水に強い、破れにくいなどの特徴から屋外用ポスター、ハザードマップ、ラベル、マニュアルなど、さまざまな用途で用いられております。

選挙に用いられる紙としても有名です。

※ニューユポFGSと一般的な印刷用紙との耐水比較

ニューユポFGSは合成紙で完全防水なので、長期の屋外使用にも耐えられる耐水性があります。

プラレスペーパー（CoC/CoC NC）

耐水性と印刷適正を兼ね備えた、濡れても破れにくい耐水印刷用紙です。

特に、水や湿気に強い素材が必要な用途に最適で、プラスチックの代替素材としても注目されています。

片面塗工タイプと非塗工タイプの2種類があり、印刷方式や用途に合わせて使い分けられます

• 片面塗工タイプ：光沢感があり、写真や色の再現性に優れています（レーザープリンター）
• 非塗工タイプ：汎用性が高く、さまざまな印刷方式に対応できます（インクジェットプリンター・レーザープリンター）

ポエムS

合成紙に比べて折りや抜き、ミシン加工などの加工適性も高く、レーザープリンターでの印刷も可能です。

飲食店のメニュー、張り紙、ポスター、地図、告知用紙、包装紙、ラベル、プライスカード、会員証、POPなど幅広い用途で使われます。

OKレインガード

上質紙をベースに、水に濡れる場所でも使用できるよう開発されており、印刷用はっ水紙として主に活用されます

多色のオフセット印刷やレーザー印刷が可能です。

雨や湿気に強く、撥水性・耐水性に優れているため、野外で使用するレジャー用品から冷凍冷蔵食品の包装紙まで、さまざまな分野で活躍します。

耐水和紙

抄紙過程でポリエチレンを原料とする繊維を混ぜ、表面に耐水加工を施した耐水和紙です。
雨に強く、神社の紙垂や冷蔵庫、冷凍庫内の結露にも耐えられる特性を持っています。

撥水加工は施されていないため、大量の水に対応することはできませんが、結露しやすいお酒の瓶ラベルや商品の包装紙、紙垂(しで)に利用されています。

耐水紙の選び方

耐水紙にも、様々な特徴があります。

用途や使用環境、印刷方法に応じて最適な耐水紙を選ぶことが可能です。

耐水紙は「紙の弱点」である水への耐性を補った、非常に便利な用紙です。

印刷物の耐久性や天候を気にせず使用できる耐水紙は、特にビジネスシーンで役に立つ便利な紙といえます。

当店では、さまざまな種類・厚みの耐水紙を取り扱っております。

また、ご希望に合わせたサイズへの断裁加工も可能ですので、お気軽にお問合せいただけたらと思います。