文集 | 冊子作成のための最適な用紙の選び方

冊子作成は、近年のプリンターの進歩によって、誰でも手軽に行えるようになりましたが、用紙の選択は印刷の質を左右する重要な要素としてまだ認知されていなし分野です。
本文用紙と表紙の両方で用紙の選択は重要ですが、それぞれの用途に合った最適な用紙を選ぶことが大事です。
今回は文集などのお問い合わせが増えてきましたので冊子作成の用紙の選び方について解説します。
本文用紙の選び方
冊子の本文に最適な用紙を選ぶ際には以下のポイントが重要です。
文字主体の白黒の冊子には、光沢のない上質紙が最適。また、じっくり読ませる冊子には書籍用紙が適しています。
写真やイラストが多くなるような場合は、ツヤのあるコート紙やマットコート紙が適しています。
ページ数が多い冊子では、薄い上質紙など膨らまない用紙が適しています。
しかし、30ページ以下の薄い冊子なら厚めのコート紙も問題ありません。ただし、薄い冊子を上質紙などで作成すると、寂しい印象になる可能性があります。
さらに、上質紙、コート紙、マットコート紙、書籍用紙などの特性を詳しく見てみましょう。
1. 上質紙
上質紙は、落ち着いた印象で文字主体の冊子に最適です。
光沢が少なく、筆記性に優れていて、文集や論文など文字を主体とした冊子に向いています。
しかし、写真やカラーイラストが多い場合は適さないことがあります。
2. 書籍用紙
書籍用紙は、クリーム色で目に優しく、文字が多い冊子に適しています。
しかし、カラー印刷には向いていないため、写真やイラストが多く含まれる冊子には不向きです。
3. コート紙
コート紙は、ツルツルの手触りで、発色が良く印刷工程も短い特性があります。
写真やイラストが多い冊子に適していますが、文字が多いページでは読みにくいことがあります。
4. マットコート紙
マットコート紙は、光沢を抑えたコート紙で、文字の読みやすさを重視する場合に適しています。
落ち着いた印象を与え、写真とテキストをバランスよく組み合わせた冊子に適しています。
表紙用紙の選び方
「本文用紙の選び方」で紹介した上質紙・コート紙・マットコート紙は、表紙としてもよく使われています。
表紙に使う紙は、本文用紙よりも厚みのあるものを選びましょう。
一般的に約0.13mm以上の厚さの紙が良く使われています。
「表紙なら必ずこの厚さ」というルールはありませんが、冊子の耐久性や使いやすさを考慮すると、表紙に選ばれる紙の厚さが決まってきます。
ページ数の多い冊子はどうしても重くなるので、冊子を支える表紙にもある程度の強度が求められます。
そのため丈夫な厚い紙を選択することになります。一方、ページ数の少ない冊子の表紙が比較的薄い紙でも、耐久性の面では問題ありません。
ただし、ページ数が少なくても特別感や高級感が求められる冊子、写真集やイラスト集のように長期間保存される冊子の表紙には厚い紙が使用されます。
めくりやすく、文集の表紙などに向いています。フルカラーの写真やイラストを使うなら、発色のよいコート紙やマットコート紙がおすすめです。
その他、表紙に適した用紙を紹介します。

レザック
高級感のあるレザーのような模様が特徴的で、格式のある印刷物の表紙に最適です。

マーメイド
柔らかい質感で、上品な印象を与えます。水濡れにも強く、特別感のある表紙に適しています。
用紙選びは、冊子作成において重要な工程です。
冊子のコンセプトや目的に応じて最適な用紙を選ぶことで、制作物の魅力を最大限に引き出すことができます。
この他にも、いろんな種類の用紙を取り扱っておりますので、気になる紙がありましたら、是非、お問い合わせください。