紙って何からできてるの? 紙の原材料のおはなし

紙の原料は木材と古紙がほとんどで、古紙も元は木材である。
紙パルプの原料となる木材を大きく分けると、ユーカリ・ポプラ・カバ・ブナ・ハンノキ・マングローブなどの広葉樹と、トウヒ・モミ・ツガ・赤松などの針葉樹の二種類がある。
広葉樹と針葉樹は主構成細胞の形態が異なる為、作られるパルプの特性も異なる。
細胞の壁の厚い広葉樹のパルプは嵩や不透明性が高く、地合の良い紙を得やすいし、細胞の細長い針葉樹のパルプは引裂強度の高い丈夫な紙を得やすい。
身近にある紙とその種類
印刷・情報用紙
新聞用紙
古紙パルプを多く含んだ巻取紙。 中質紙を使用することが多い。
コピー用紙
「普通紙複写機 (Plain Paper Copier)」に使用される事から、PPC用紙とも呼ばれ、主に上質紙、再生紙が使われています。
教科書、ノート
一般的にノンコート(非塗工)の上級印刷用紙が使われ、白色度75%以上の高いものが使われます。
カタログ、パンフレット、ポスター
主にアート紙 コート紙などの塗工紙が使用される。
塗工紙とは上質、中質紙をベースにしてその上に塗工層を設け、印刷インキの着肉性・色の濃度・光沢・網点の再現性を高くした用紙を言います。
高級美術印刷は主にアート紙が使われることが多く、コート紙は雑誌の表紙、カレンダー、カタログ等に広く使われています。
包装用紙
米袋、セメント袋、封筒、ショッピングバッグのような「物」を包むための紙。
重いものを入れても丈夫なように強く破れにくい性質をもつ。
米袋、セメント袋は未晒包装紙の中の重袋用両更クラフト紙、封筒、ショッピングバッグは一般両更クラフト、特殊両更クラフト(半晒)が使われる。
衛生用紙
トイレットペーパー、ペーパータオル、ティッシュペーパーなどがあり、古紙または晒パルプを原料としている。
雑種紙
グラシン紙(チョコレートの中敷に使われるような半透明の紙)は化学パルプを原料とし、タバコの巻き紙(ライスペーパー)は亜麻などと炭酸カルシウムを使用する。
書道用紙、障子紙、ふすま紙等は和紙原料・マニラ麻・レーヨン繊維・木材パルプを原料としている。
段ボール原紙
野菜や果物などを運ぶ時に使う段ボール箱用の原紙。
紙器用板紙
お菓子や化粧品の箱に使われる。