雪を使って作る小国和紙
こんにちは。
今回はKAMIOLSHOPの地元、長岡の小国和紙をご紹介します。
新潟県長岡市小国町。
長岡市の中でも山間部に一番近く、降雪量の多い長岡市の中でも雪深い町です。
農耕地である小国地域では、積雪で農業ができない冬の収入源としての目的を持ち、農業の副業として営まれてきました。
農業のかたわら原料である楮を育て、降雪前に収穫。
大きな釜で蒸した楮の皮を家族総出でむき、包丁で一本一本表皮を削り取り、軒先に吊し干しをして和紙の原料となる白皮をつくり、紙を漉きます。
その歴史はおよそ300年前の江戸時代初期からといいます。
1973年には日本の無形文化財に指定され、翌年の1974年には新潟県の無形文化財に指定された伝統のある和紙です。
雪を使って作る和紙
小国和紙は雪を利用してつくる和紙としても有名です。
雪晒し
現在でも、雪の積もった極寒の冬空の下、日光に晒して漂白する「雪晒し」という方法をとります。
天日にあてることで、紫外線がコウゾの色素を破壊し、表面が白く変化します。
さらに雪の上に並べることで雪が溶ける時に発生する水蒸気や、雪による日光の反射がより晒しを効果的にしていると考えられています。
このような作り方を含めて無形文化財に指定されています。
カングレ
豪雪地域の長岡市小国地域は、冬から春先まで雪が積もっています。
冬の時期は晴れる日が少ないこの地域では、漉いた紙を天日で干すことがなかなかできません。
一般的には油圧ジャッキを使い水をしぼりますが、小国紙は絞らずに重ねた状態のまま雪の下に埋めておき、雪の重さで水分を減らし、春の暖かい陽射しの頃まで低温保存します。
雪の中は外気を遮断し一定の温度で腐らず凍らず保存してくれます。この伝統製法を「カングレ」と言います。
天日干し
春になると、板に並べ雪上で天日し。紙に紫外線が当たると白くなるため、紫外線の強い春により多くの紫外線が当たるように雪からの反射を利用しています。
乾いたら、ようやく小国和紙の完成です。
これからの和紙
小国和紙は、原料となる楮の生産から伝統的技法に至るまで、自然や移り変わる四季を利用し、産地にこだわった和紙の生産を続けています。
それはまさに無駄のない循環型のスタイルで、SDGsの観点からも注目されています。
原料となる楮は成長が早く収穫によって抜根することもありません。
紙を作るためには大量の木を伐採しなければいけないイメージがありますが、木を枯らさずに毎年収穫できるなんて、とてもサステナブルな感じがします。
また、楮の栽培から始まり、皮をむいた芯棒を釜の薪や農業の支柱として使ったり、かまどで出た灰は灰汁や楮の肥料に、さらに楮の皮はペクチンが豊富で家畜のえさに利用したりと様々な用途に有効活用されており、そのスタイルはこれからも受け継がれていくのではないでしょうか。