学校・企業向け|卒業証書・賞状用紙の基礎知識
卒業証書、表彰状、辞令、感謝状、皆勤賞、推薦状――
学校や企業において、賞状・証書は信頼性や格式を表す重要な書類です。
しかし、「どの紙を選べばよいかわからない」「毎年同じ紙を使っているが、本当に適切なのか不安」と感じているご担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、学校・企業での使用を前提に、賞状・証書に適した用紙の種類・厚み・色・サイズの考え方を紙の専門視点からわかりやすく解説します。
目次
卒業証書・修了証書に使われる代表的な用紙
上質紙(じょうしつし)
表面にコーティングが施されていない非塗工紙です。
光沢はなく、さらさらとした手触りで落ち着いた風合いの用紙です。
パルプ比率が高いため、コーティングを施した用紙に比べると紙にコシがあり、強度も高いところが特徴です。
マシュマロCoC
高白色で高い平滑性を持った非塗工の印刷用紙で、上質紙に分類されます。
オフセットからインクジェット、レーザープリンタなどさまざまな印刷機に対応できるマルチペーパーです。
特徴は、なめらかな肌合いと、しなやかな紙腰です。
マシュマロという名前が示すように、指先へのやわらかい感触と、繰り返し使ってもへたりにくい強さが人気の秘密です。
ケンラン
色付きカード紙の定番で、40色以上のカラー、7種類以上の厚みを取り揃えた「ケンラン(絢爛)」です。表裏差がなく、平らでツルツルとした手触りと微妙な光沢があり、色数が豊富です。
印刷適性も良好で、箔押しとの相性が良いです。
鳥の子(とりのこ)
雁皮(がんぴ)や三椏(みつまた)などを原料とした和紙です。
鶏の卵の殻のような上品な淡黄色をしていることから名付けられました。
丈夫な紙のため、日本画の支持体や板目木版の版画用紙、書画の料紙(りょうし)、襖紙(ふすまがみ)などとして利用されています。
紙の表裏がはっきりしており、表はつるつる、裏はざらざらな風合いです。
表面にドーサ引き(滲み止め)加工が施されています。
局紙(きょくし)
局紙は緻密で光沢がある紙質で、印刷適正と耐久性が高い和紙です。
明治初期、大蔵省印刷局抄紙部から福井県越前の職人が招かれて、 貨幣用紙として作られました。
現在では免状用紙、証書用紙、小切手、名刺等に使われており、その厚みと耐久性、ツヤ、印刷時の美しさで世界的に高い評価を受けています。
海外では日本羊皮紙(にほんようひし)あるいは植物性羊皮紙(しょくぶせいようひし)として有名になりました。
賞状・証書用紙に求められる条件
賞状用紙は白またはクリーム色が基本

賞状・表彰状向けの用紙は、白色とクリーム色が基本です。
このうち白地のものは大会やイベント、学校行事など簡易的な賞状に、クリーム色のものはより格式高い表彰の賞状に使われるのが一般的です。
| 用紙の色 | 印象 | 用途 |
| 白色 | 明るい印象 | 大会表彰、学校行事、イベント |
| クリーム色 | 落ち着きと高級感 | 卒業証書、感謝状、公式表彰 |
行事やイベントの表彰など比較的カジュアルなシーンで渡すものであれば白地の用紙で問題ありませんが、格式を重視する証書や賞状にはクリーム色の用紙が適しています。
劣化しにくいこと
長期保管を前提とした文書には、劣化しにくいことが必須の条件です。
紙の変色の原因は、日光などで黄ばむ原因となるリグニンという成分にあります。
リグニンとは
- 木材の繊維を結びつけ、木を頑丈にする役割を持つ天然成分
- 空気や光(紫外線)に触れると酸化して黄色く変色する性質(黄変)がある
- 新聞紙に使われる機械パルプには多く含まれるが、上質紙に使われる化学パルプでは除去される
洋紙(上質紙・ケント紙)と和紙はリグニンが少ない
- 上質紙・ケント紙:製造過程でリグニンが取り除かれており、ほとんど含まれないため変色しにくい
- 和紙:原料となる楮・三椏・雁皮などの繊維が長く丈夫で、リグニンが少ない
以上の特徴から、洋紙や和紙が賞状用紙として選ばれています。
厚さは約0.13mm~約0.30mm
紙厚は、約0.13mm~約0.30mmと厚いものが使用されることが多いです。
もらう側としてもコピー用紙のような紙厚の薄い賞状をもらってもありがたみがないですし、すぐに角が折れたりもします。
しかし、プリンタ印刷の場合は印刷可能な厚みが決まっていますので、それ以上厚いと紙が詰まったり印刷トラブルの原因となります。
プリンター印刷の場合は印刷可能な紙厚を事前に調べる必要があります。
手書きの場合は紙厚に制限がありませんので、厚い紙を使用できるため、より高級感のある賞状や証書を作れます。
賞状用紙の厚さの目安
| 厚さ | 用途 |
| 標準・薄め(0.13mm〜0.19mm) | 一般的な賞状 |
| 厚め(0.20mm〜0.25mm) | 公式な賞状 |
| 非常に厚い(0.3mm以上) | 卒業証書・重要な賞状 |

サイズ選定のポイント
賞状のサイズは、印刷に向いているB4・A4などのJIS規格に沿ったものと、手書きの賞状に利用されるJIS規格とは異なるサイズがあります。
JIS規格とは異なる賞状サイズ
| サイズ(単位:mm) | 備考 | |
| A3 ワイド | 436X306 | |
| A4 ワイド | 306X218 | |
| B4 ワイド | 390X266 | |
| B5 ワイド | 266X195 | |
| 八二(はちに) | 273X394 | B4ワイドよりもやや横長か縦長 |
| 七〇(しちまる) | 303X424 | A3に近い大きさ |
| 四一(しいち) | 394X545 | A2より小さくB3より大きい |
| 叙勲(じょくん)賞状 | 595X420 | JIS規格のA2とほぼ同じ |
| 褒章(ほうしょう)賞状 | 515X364 | JIS規格のB3とほぼ同じ |
| 位記(いき)賞状 | 299X215、306X215 | JIS規格のA4に近い |
※サイズ名称が同じでも、メーカーにより寸法が異なる場合があります。
JIS規格以外の賞状用紙はこちらからご購入いただけます
賞状用紙|北雪CoC 180kg(約0.25mm)
賞状用紙|鳥の子 110kg(約0.21mm) 和紙
印刷を行う場合は規格サイズがベター
企業や学校で賞状や表彰状を作成する場合は、JIS規格サイズの用紙を使用するのがベターです。
社内や学校に設置されているコピー機・プリンターの多くが、A3・B4・A4・B5などのJIS規格サイズに対応しているためです。
規格外サイズの場合、外部業者への印刷依頼が必要となり、手間やコストがかかります。
JIS規格サイズであれば、パソコンで作成したデータをそのままコピー機・プリンターで印刷できます。
サイズのルールはない
賞状・表彰状の用紙について、サイズの決まりやルールはありません。
行政や公的機関から授与される賞状でも市区町村でサイズがバラバラです。
企業や学校が作成する賞状ではそれほどサイズを気にする必要はありませんが、一般的には栄誉ある表彰ほど用紙サイズが大きくなります。
額縁・保管を考慮したサイズ選定
近年は、賞状ファイルによる整理・保管も増えています。
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額縁に入れる場合は JIS規格より少し大きめが一般的
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筒・賞状ファイルなど、保管方法に対応したサイズを選ぶ

当店では、ご希望に応じて賞状用紙を必要なサイズに断裁することも可能です。
断裁加工について、詳しくはこちらの記事をご覧ください「断裁加工とは?料金や頼み方など」
KAMIOLSHOPでは、賞状や証書に使える用紙を取りそろえております。
予算に合わせて最適な用紙をご用意させて頂きますので、お気軽にご相談頂けますと幸いです。
